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結局、新台を導入いたしました。
これでPCのメールも復活しましたので、
まずはご報告までm(__ _)m

さて今度のPCは、
なんと最新型OSのウィンドウズ8ですハイ!
といっても、
今日で導入3日目になるんですが、
ようやく使えるようになったものの、
まだイマイチ使い勝手がわからないというか・・・
これまた日々勉強ナリと。

今週は手始めに「新台の練習がてら」、
エッセイ風のダラダラとした文章ネタなど



バブル期の雰囲気がまだ残っていた潮風太子の若かりし頃、
神田駅北口のガード下に江戸前の寿司屋があって、
ここはカウンター席が20席程度の小さな寿司屋で、
今思えば、この手の寿司屋にしては超良心価格にもかかわらず、
ホンモノの江戸前寿司の職人がホンモノの江戸前寿司を握っていた。

そろそろ回転ずしのチェーン店戦争が始まろうかという頃で、
当時は、まだ回転ずし屋のことを
「回る方の寿司屋」なんて呼んで、
どこか小バカにしていたような感じだった。

しかしながら、この手の江戸前の寿司屋へ行くのは、
もっぱら「団塊世代」の人たちから上の人たちばかりで、
潮風太子はじめ若手は「チェーン店の居酒屋」へ・・・

という割と明確な棲み分けがなされていて、
また、それぞれにホームグラウンドのような意識があった。

正直いって、団塊世代の行くような「江戸前の寿司屋」だとか、
「女将」がいるような小料理屋や割烹だとか焼き鳥屋に、
若手同士連れだって行くことは、まぁ無かった。
理由は簡単。
こうした店では「若者風」のバカ騒ぎができない上、
余計な気を遣うからだ。

一応、最近の若い人たち向けに補足しておくと、
けっして値段が高いからというワケじゃないんですよ。

確かに「吉兆」のような(敷居も含め)高い店というのもあったものの、
当時の相場としても、あまりに無茶な価格設定の店というのは、
早々に潰れていたので、この手の「老舗店」の場合だと、
実はそれほど高い店というのはなくて~・・・
というか、最近のチェーン店の方が「異常価格」なんですよ。
という補足を。


話戻って。
あるとき当時、3階級上の上司から、
「おう!潮風クンちょっと付き合え」と言われ、
かの「寿司屋」へサシで連れていかれるハメに。

当時のことなので当然「驕り」なワケだけれど、
これは単に「説教」を意味することで、
けっして楽しい「お食事会」ではナイ。

暖簾をくぐった瞬間から完全なアゥエー感を味わうコトに・・・

上司は常連の口調で「とりあえずビール」と言って、
キリンラガーの瓶ビールを注文。

続けて「オイ好きなの頼め」と、
慣れた調子で上から目線で言われるボク。

「じゃあイカお願いします・・・」
「ヘイ!イカねぇ」と年の頃50~60代前半だろうか?
寿司屋の大将のハリの良い声が店内に響く。

「大将!今日は何がおススメだぃ?」と上司。

「今日はハマチとサバがイイの入ってるよ」と間髪入れずに大将。
「じゃオレは、ハマチからいただくかな・・・」と、
ここからスタート。
長く憂鬱な夜の始まりだ。


ところが、
さぞやグチグチと日頃の粗相を言われるんだろうと思っていたものの、
いつになっても「説教」が始まらない。

仕事の話すらしないことが逆に不気味で怖かった。

そのうち、いくつか注文したのち、
「じゃあエンガワお願いします・・・」と言った時だった。

寿司屋の大将が「お兄さんエンガワって魚知ってるのかぃ?」ときた。
実は知ったかぶって「ニワカ通」のフリをしようと思い頼んだだけで、
当時の潮風太子はエンガワについての知識なんてまるで無かった。
「バカの壁」丸出しである。

はて?どう切り抜けようか一瞬思案したスキを見透かしたかのように、
上司が「ヒラメだヒラメ」と冷徹に、しかしどこか得意気な感じで、
スッと助け舟を出してくれた。

「ウチはホンモノのエンガワ出してますんでね」と意味深に言う大将。
「でも江戸前じゃナイじゃんよ・・・」とニヤニヤしながら上司が続く。
さっぱり意味がわからないボク。

「最近のそこいらでやってる回転寿司なんかだと南米のペルーとかで獲れる、
カラスガレイとかいう魚のエンガワ使ってやがるんだよね、
あれだと大量にエンガワが作れるんだとさ・・・ウチは使わないケドね」
と大将。

要するに「ウチのエンガワは貴重なネタだから心して食せよ!」
ということらしい。

「へぇヒラメの倍ぐらい取れるの?」と上司が聞けば、
「そもそもヒラメ1匹から2人前(4貫か)くらいだもの、
だから回転ずしで、
あんな(安価な)値段でポンポン出せるワケでしょ」と答える大将。

なるほど・・・

寿司ネタでエンガワというのは非常に貴重なネタであることを、
このとき知った。
今思い出しても本当にお恥ずかしい話だ。

だんだん酔いが回ってきた上司が、
さ~て、そろそろ「説教の本題」に入ろうかと、
「じゃあ、あとビール2本ね!」と言った瞬間、
寿司屋の大将が「ウチは飲み屋じゃねぇんだよ!寿司屋!
飲むんなら居酒屋行ってくれ!」と大声で怒鳴り気味に言った。

「怒ることねぇじゃんかよヘヘヘ・・・」と上司も酔いが回ってきたことを、
ココで自覚したらしい。

「じゃトロいくぞ!」と大将は、素早くトロを2人の前に握って出した。
「酔っ払ったら味なんかわかんねぇだろうよ・・・」と上司に説教しだす大将。
「そうなんだよ・・・ココ来るとよ毎回オレに説教だよ・・・このオヤジは」
と言いながら苦笑いの上司。阿吽の呼吸というか、なかなかのコンビだ。

そのほかにも魚の旬の話だとか(このころには酔っ払っていたので半分も
記憶していないが)職人の心得だとかを「べらんめぇ口調」で、
楽しく聞かせていただいた。
おかげで憂鬱な食事会は、ちょっとした「勉強会」に代わっていた。

上司がトイレで席を立ったとき、
コッソリと「あんたもココに来たのは本意じゃなかったんだろうけどよ、
(左遷先ということを知っているらしい)あのОサンはデキる男だぞ、
仕事中はおっかないみたいだけどよ、それはあんたに見込みがあるってコト
なんだろうなぁ、あの人好き嫌いハッキリしてる職人肌だから・・・
まぁそれが災いしてアノ人もココにいるってことなんだろうけどな(笑)、
それと今日はご馳走様でしたってチャンと言うんだぞ、見せ金なんかすんじゃねぞ!」
と手下の心得のレクチャーを受けて、
締めに「たまご」と、あがり(お茶)をいただいて、
この日の講義は終了。

「大将ご馳走様~♪」
「毎度どうも~またお願いします~」と心地よい言葉のキャッチボール。

店を出て「大将がアノ時ビールを止めてくれて助かりましたよ~」
と言ったら、

「だからオマエはバカだって言うんだ!」と突然の説教。
「はぁ?」と聞くボク。
「いいか?ああいう店で酒は利ザヤ商品なんだよ!わかるか?」

「といいますと・・・?」

「目先の利益よりも、
あの時の店の雰囲気とオマエをみんなの前で大恥かかせないようにって、
あの大将は考えたんじゃねぇか!それがわからんのか!」と一喝された。

エンガワの話のとき然り、
大将は、ちゃ~んと心得ていたのだ。
上司の機嫌を心地よくすることで「説教」を封印しつつ、
この無知で哀れなな「子羊」に知識と教養をインストールするという、
2つのミッションを同時にクリアして見せてくれたのだ。

それに気づいた瞬間、あまりの己の無知さに呆然とした。

まさしく、そこにあったのは職人の「おもてなし」の心であった・・・


月日は流れて、今ではこの店も「回転ずし」の勢いに押されたのか、
「大将」はじめホンモノの寿司職人がいなくなってしまったためか?
結局は時代に淘汰されたかのように無くなってしまった。

いや、こういう「心」のある店が、
どんどんチェーン店の勢いに押され、
あるいは団塊世代の大量退職に伴い「常連客」を失ったこともあって、
姿を消しつつある。いや絶滅しつつあると言った方がイイか?

代わってローコストで手ごろなバイトを「ニワカ職人」に仕立てた、
チェーン店が今や「本流」となった。
まともな店ですら今では「ボッタクリ店」のように言われだした。

しかし一時は、いい感じで「大儲け」ができたチェーン店システムも、
最近では陰りと綻びが見え始めてきた。

プライドなきニワカ料理人たちが、
「バカッター」にみられるようなテロ行為を始めたり、
そもそも職人としての修行意識のナイ者たちは、
ネットなどを使って「ウチはブラック企業です」といって告発を始めた。

それならば超一流の名店なんか、どこもブラック企業だろう。
サービス残業当たり前の状況から這い上がってきたのが、
今、巷で評判の有名料理人たちだが、

そんなモチベーションをチェーン店のバイトに求める方がムリ。
今起きているワタミ騒動なんかを観察していると、
つくづく思う。
「結局、こういう反動が出るんだよな」と。


いやチェーン店だけじゃナイ!
老舗のデパートや一流ホテルのレストランも、
目先の利益に走るがあまり、
こういうコトが起きる。

もうプライドだの、なんて恰好つけていられないらしい。

でも一番、卑怯だと思うのはヨソが正直に告白したら、
これ幸いにと一斉にウチもウチもと言い出したコトだ。
怒るというより情けないとしか言いようがナイ。

そんな中、どうやら和食が世界遺産になるらしい。

そうなれば、今後は外国から多くの
「未来の和食料理人」を夢見る料理人の卵たちが、
やってくることになるだろう。
いや、海外にチェーン店も、どんどん進出していくだろう。

はて?となると肝心な和食のおもてなしのココロは一体どこへ?
いやいや!まともな料理人の職人魂こそ何処へ・・・

また、それを食する者たちの無勉強なところを、
誰一人として指摘しない不思議。

伊勢海老を食したことがなければ、
ロブスターとの味の違いがわからないのは仕方ナイだろう。

一流ホテルとはいえ失礼ながら、
たかだかバイキングのビュッフェのメニューのひとつに混ぜられていた、
レッドキャビアが実はトビウオの卵でしたなどと言われて
「騙された!」と怒り狂って「金返せ!」とキレる。

己の食に対する無知を、なんら恥じることもなく。

これを、どう理解したらよいのだろう?

でもね、世の中には「授業料」ってコトバもあるってコトを、
バブル世代の「ボク」から締めのセリフとして贈ろう。

そして「厚顔無恥」な連中を笑ってやろう。
エセ料理人、エセ一流ナントカ、エセグルメ野郎たちを。

また来週。
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